●お届けする苗の状態について
こちらに植え付けてあるカタクリの球根は、あまりに大きすぎるため10.5cmロングポットに2球仮植えしてお送り致します。(輸送の際に折れたり欠けることを防ぐため)もちろん今春開花見込み苗です。
1年を通して根回りのしていない、植えたての状態でお届けとなります。
移植する際に、土と球根がすぐに分離します。ご了承の上お買い求めください。
〔早春〕3月下旬ころから葉が芽吹き始める
〔春〕 4月上旬ころ開花
4月下旬ころから地上部が枯れ始め、休眠に入ります
〔初夏〕5月からはほぼ休眠に入り、ビニールポットの表土に何もない(葉や茎などがない)状態でお届けになります。
5月中旬〜翌3月下旬までは、栽培場より掘り上げた素掘り球根をビニールポットに1球仮植えしてお届けします。
〔秋〜冬〕初夏と同様にビニールポットの表土に何もない(葉や茎などがない)状態でお届けとなります。
●植え付けについて
植え付けは地域により、気温差がありますが春か秋が適期です。
春から初夏の外気温が25℃以下の(岩手県の場合4月〜5月頃)時季か、
秋の紅葉の頃から外気温が氷点下になる1か月前程まで(岩手県の場合9月下旬〜11月上旬頃)が適期です。
その適期まではこのポット苗の状態で栽培できます。適期がきましたら移植できます。ポット苗のままでも1年ほどは栽培が可能です。
5球以上お買い求めの場合は、お買い求めやすい素掘り苗もお勧めいたします。
3月〜5月まで予約受付、6月上旬から発送・販売開始です。取り置きは1か月まで承ります。
●商品情報
[山野草][耐寒性多年草][山菜苗][宿根草][スプリング・エフェメラル]
商品名:カタクリ(かたくり)
和名:片栗
学名:Erythronium japonicum Decne.
別名:堅香子(かたかご)
分類:ユリ科カタクリ属 耐寒性多年草
開花時期:3〜5月
●商品説明
「山野草」と聞いて誰もが思い浮かべるのがこのカタクリではないでしょうか? 落ち着いたピンクの花がこうべを垂れて咲くさまは、まるで昭和時代の控えめで上品な女性のよう。
木漏れ日の中に広がる群落も美しく、早春になると、『カタクリの群生地』とされている観光地はたくさんの見物客であふれます。
高さ15センチほど、花の大きさは4〜5センチと、全身に対して花の比率は大きめ。朝日が昇り気温が上がると開花し、夕方になり寒くなると閉じてしまいます。気温が開花に大きく影響する花で、暖かくて晴れた日は開花率が上がります。
種は非常に小さく、長さは2mmほど。蟻の好む物質がついていて、これに引き付けられた蟻が種を運んで行きます。蟻に生息地を広げてもらうなんて、ちょっと変わっていますね。
お料理によく使われる「片栗粉」は、この名前の通り、このカタクリの球根から作られていました。カタクリから作られた「片栗粉」は、消化がよく、上質で、江戸時代では病後の滋養強壮に使われていました。
現在では8割はジャガイモ、2割がサツマイモのでんぷんから作られており、カタクリから作った本物の「片栗粉」は、薬局で漢方薬として販売されています。こういうとお薬のイメージが強くなりますが、実はカタクリは全部食べられる山野草。花や茎葉はお浸しにして味わうことができます。新しい春の山菜として、味わってみてはいかがでしょうか?
実はカタクリは、牛を放し飼いにしている山の中でも群落を作ります。なぜ、牛の歩く場所に群落を作るのか。それは、牛がカタクリの球根を踏みつけるからです。カタクリは1つの球根が砕けると、そこからまた育ちはじめます。開花するまで年数はかかりますが、昔からそれを繰り返しているため、群生地ができるのです。牛がカタクリを育てているなんて面白いでしょう?(笑)
●耐性 (弊社で経験済みの温度)
耐暑性 30℃
耐寒性 -15℃
※寒冷地で秋冬に植え付ける場合は、外気温が氷点下になる1か月前までに植え付けを終えましょう。
●管理場所
半日陰
※直射日光、西日には当たらない場所を選びましょう。
●育て方
落葉樹の下になる場所がお気に入りです。落葉樹の下は、春先は落葉樹がまだ葉が茂っておらず日当たりが良い状態となります。そのころにたくさんのお日様をカタクリは浴びることが出来るため、成長が良くなります。その後、初夏になるにつれ落葉樹も葉が茂りだしカタクリへ木陰を作ってくれます。ちょうど猛暑の夏にはカタクリは葉が茂った樹木の下で、涼しく過ごせることになります。また、落葉樹の葉は自然に腐葉土となり、カタクリの肥料となってくれます。
鉢植えの場合は、風通しの良い半日陰で管理します。水持ちの良い土(山野草用培土など)を選び、鉢は球根の2倍以上の深さがある深鉢を選びます。
水やりは乾いたら与える程度。地植えの場合は、植え付け後1週間ほどは球根と土を密着させるために1日1回。その後は雨水で充分です。鉢植えの場合は、乾いたらば与えます。過湿や蒸れを嫌います。
鉢植えの水やりのポイントは、あげるときは思い切りやること。表土が少し濡れるくらいパラっとあげていると、球根へ水分が届かず絶えることがあります。あげるときは、鉢底から水がジャージャー出るくらい思い切り上げましょう。
肥料は3〜6月あたりに置き肥、秋に液肥。肥料を与えると花つきがよくなります。